- 2007-06-28 (木) 1:31
- コラム
感性というのは,感覚とは違います.感覚とは いわゆる五感からの入力で,単純な物理量として 計測できます.しかし,その観測された量に対して, 例えば音の入力がとても大きいときに,それを 「うるさい音」という言葉をつけた瞬間に,それは 意味論や価値観を含んでしまう.そうしてそれは 感性の問題になる.
つまり,感性というのは単純な物理量で測ることの できない部分.ふむふむ.
さて,ここで学問との関係を考えてみる.初等中等教育, つまり小学校から高校までの教育では,感性を教えることは 基本的にない.例外は情操教育だけで,いわゆる 五教科はただひたすらに教科書をつめこむだけ.
大学は高等教育だが,学部の授業もやっぱり教科書的. まぁ僕は理系の機械系しか知らないけど,僕の見た 学部は完全に教科書的.最初から覚えるべき,身に着けるべき ものが存在してそれを吸収するだけ.
大学院になって初めて感性に踏み込んだ勉強が始まる. 僕の場合はまさにそうだ.専攻の授業は研究を紹介する だけのものが多くて残念だが,たまに感性を刺激される ような感じのものがある.コンテンツの授業は新しい ものを捕まえるという意識でやっているから, とてもすばらしい.おもしろい.プロデューサに なりてぇ!
で,理系のピュアサイエンス的な分野の研究って いうのは,どこまで発達しても感性に踏み込めないだろう というのが今日の新しい考え.
これなんだよね,僕が理系の研究とかに飽きが生じた理由. 所詮教科書の延長をやり続けているだけ.確かに 予想を裏切るブレイクスルーもたまにあるようだけど, 感性には訴えてこない.
対して,コンテンツだとかメディアだとか,いわゆる文系に 近い分野っていうのは,感性こそが重要.感性の 基本は予測不能ということだろうし,人間ということだ. 感性に訴えるようなものを作りたいなというのが 結局僕のデザイヤだったのかなと.自分の心の中を うまく言葉で説明できそうな気がしてきたゾ…!
アップルという会社はきっと昔から感性を大事に してきたんだと思う.というかジョブズは感性が 重要なんだということに,感性的に気づくことのできる まさに天才なんだと思う.だからアップルの製品は ただの製品ではないんだ.
対してGoogleは感性の部分は全く関与していない. でも,僕はGoogleはすごいと思う.Googleは感性に 関係しない部分全てを扱っているんだ.感性の 部分は他人にお任せしているんだと.でも,結局 感性は予測不能であり,個人依存なのだから, そこにアルゴリズムは持ち込まず,「人間」に 依存させるというのはすごくいい発想だと思う. というか,自分の発想に合うのです. アップルとGoogle.この2社はとても気になる存在だ.

