- 2007-10-16 (火) 0:23
- コラム

いろいろと興味深い記事がありましたのでご紹介。そしてひたすら 私見を述べまくるの巻。
初音ミク@TBSの件
各所で話題になっております。TBSがアッコにおまかせで初音ミクを特集した件についてです。 企画としては話題をとらえていて問題ないというか、逆にチャレンジングで 賛成したい企画です。ただ、その取り上げ方にどうもバイアスがかかっているということで ネットの住人達が大いに反感を抱いているようです。
番組を見たい人はニコニコなどで探してください。そして、初音の開発サイドのブログや 痛いニュースを見てください。
- [Vocaloid2情報] 先週を越えてどこまでも…。:メディアファージ事業部 ブログ
- 痛いニュース(ノ∀`):「3次元に興味無し」「俺の嫁」…TBS「初音ミク」特集、「オタク印象操作」「職業差別」と批判相次ぐ
いかがでしょうか?結果的に言ってしまえば、初音ミクの特集ではありませんでした、とうことに 尽きるでしょう。初音ミクはすごいソフトです。その技術的な部分や、これからの可能性という ところには目を向けず、なんだかよくわからん痛い人達のおもちゃなんだ、という感想しか 抱かせないような映像作りになっています。なーんでこんなことになっちゃったんでしょうね。 開発者のコメントがありますが、あれもTBSの用意した原稿ということを公式ブログの 方で暴露されています。大体、プロデュースが目的ではないよね?ディレクタになるのが このソフトの使いかたであって、プロデュースの部分はニコニコが担っているのが現状。 まぁそれはともかく、非常に残念な映像になっているのは事実です。
別にあのオタクの部屋を肯定するというわけではなく、あんな部屋や痛い感じを 見せられれば僕でも「キモい」と思ってしまいます。でも、テレビがそれでいいのかい? 誰だってキモいと思う感情はあるだろうけど、それをマスコミが煽り始めたら最悪の結果を 招くでしょ。それはコメントにもあった気がするけど、人種差別を助長するのと何ら変わらない。 マスコミがやるべきは、たとえ見た目や行動がキモいオタクであっても、彼らは技術や 感性を駆使して、彼らをキモいとつまはじきにしている凡人ではとても作りえない 驚愕の作品を、無償で作り出しているということを気持ちよく伝えることで、 こいつら実はすげーな、と多くの人に思わせるような情報の伝え方なんじゃないか?
最近、というわけでも無いが、マスコミ(特に報道や情報番組)はやたらめったら負の感情を煽っている。 2ちゃんねるは便所の落書き、オタクは2次元にしか興味がない、政治家はみんな お金の収支が怪しい、相撲部屋はみんないじめをやっている、などなど。 どうしてそうやって負の感情を取沙汰すのか。それは「おもしろおかしくて、みんなの感情を 簡単に同じ方向に向けやすい」からではないだろうか。良く考えてみると、 「おもしろいことを伝えて、みんにもそう思ってもらう」という部分はマスコミやエンタメの 本質だし、全然問題ない。問題なのは、負の感情を操作すると、それが実に「簡単」に できるということ。そりゃそうだ、誰だって何の罪も無い人が殺されたら、加害者を憎むし、 気持ちが悪い人達を気持ち悪いと紹介すれば、気持ち悪く思うに決まってる。
これが反対だと結構大変。このストーリはとっても(いい意味で)おもしろい、みんなに知ってもらって 同じように楽しんで欲しいと思って送り出しても、みんなが楽しんでくれることは 実は稀な気がする。ぼくは「ようこそ先輩」というNHKの番組とか結構好きなんだけど、 あれなんかはまったく負の感情を感じない番組で、純粋に「教える」ということのおもしろさを 伝えてくれている。でも、あの番組を見て素直に面白いという人はあんまり見たことがない。 というか、そもそも視聴の網にかからないことの方が多い。その程度の扱いしか受けない。
その一方で、負の感情を煽りまくるワイドショーや報道番組が、朝やゴールデンといった 視聴者の集まる時間帯を牛耳っている実態。あんまり健全じゃないと思っています。 やっぱりテレビの本質は、「心の底から」「素の感情で」「おもしろい」と思えるものを すばらしい演出でもっとおもしろいと思わせることにあると思う。負の感情を扱うと、 結局最後の1つしか達成できない。踊る大捜査線も、官僚組織という負の感情を 織りまぜることで多くの視聴者を獲得しているだけであり、全く健全とは言えない。
その意味で、やっぱりNHK教育ってすごいなぁとは思うし、あれは公共放送でないと できないなと思う。でも、僕は民放でそれをやりたい。やっぱり教育では 見てもらえない。それが悔しい。だからみんなが見るような番組でああいうことを やってやるのが目標だ。
話はそれたけど、マスコミは負の感情に頼らないおもしろさの演出にもうちょっと 目を向けた方がいいと思う。僕はなるべくそう考えるようにしてきた。 悪役を作るのは簡単だが、人を褒めるのは案外難しい。簡単な方に頼らず、 プラスの情報でプラスアルファを与えるべきじゃないでしょうか。
ダビング10
地上波がデジタルになるのにあわせて、そのコピー制限をどうするかという 問題が持ちあがっています。
知らない人のために簡単に説明すると、デジタルでテレビの映像が送られて くるということは、テレビ局にある映像データと全く同じものを家庭で 得ることができるという側面も含んでいます。これはデジタルというものの 本質ですから、理解しておくべきことです。興味のある人はシャノンが 切り開いた情報理論という分野を勉強されることをおすすめします。
さて、そのデジタルな映像ですが、今のアナログ映像と同様にDVDやHDに 記録することができます。というか、先ほども言ったようにテレビ局の マスターデータとまったく同じモノがデジタルという形で送られてくるので、 そもそもがデジタルな記憶装置であるDVDやHDではより簡単に記録できます。
ということは、PCを使っている人は分かると思いますが、ファイルとしてコピーするのも 簡単ということになります。これが問題なのです。
テレビ局にあるものと全く同じものが簡単に手に入ってコピーし放題となれば、 コピーしまくって商売するやつが出てきたりするのではないか。または、 デジタルのデータをネットでばらまく人間が出てくるのではないか、というのが 権利者側の問題意識なのでしょう。
そのため、当初デジタル放送については「コピーワンス」とうことが掲げられていました。 これは、電波でやってくる映像を最初に録画したHDやDVDから他の記憶装置に コピーすることができないという仕組みです。ワンスの意味は最初の記憶装置には コピーできるということ。
ただ、家庭レベルのユーザの中には、まずHDで録画しておいて、DVDなどで 映像を整理する人もいます。そういう人にとって記録した映像を動かせないのは 困ります。そのあたりについては以下のブログに良く書かれていますので読んでみて 下さい。
- ASARI.JP : Diary: ダビング10は誰のために?
ヘビーにデジタル映像を扱う人も、ライトに一時的なバッファとして使う人も、その中間の人も みんな損をするという仕組み。結局、1回も10回も変わらない。
そうでしょうね。デジタルに対してコピーを制限することは実に本質にかかわる問題です。 つまり、ビジネスがどうのこうのという以前に、デジタル映像という文化に対する 本質的な問題になってくるのです。
どういうことが言いたいかというと、実はまだはっきりした結論を自分で下せていないので あんまり筋が通らないのですが、そもそもコピーを制限することが不可能という 実態もあります。いろいろと技術的な工夫はしています。でもどれもこれもいたちごっこに なります。まさに暗号技術そのものであり、完全にロックをかけることはできない。 しかもデジタルの場合、コピーにかかるコストと劣化がどちらもゼロなので、ロックが 外れてしまえば、それはすなわち無限大の数のコピーが可能になってしまうということ。 まぁ可能性としてはそういうことが常に頭でひっかかる。
それにしたって現実にはコピーを制限されれば、普通の人は制限に縛られる。 でも、デジタルに慣れている人にとって、それは自由を侵害されている感じがする。 とはいえ、コピーし放題にすれば権利者は利益が得られない。つまり、 高画質なテレビの放送が無料でネットに落ちていれば、誰もDVDは買わなくなるから 利益がなくなってしまう。
この辺のジレンマをどう解決するかを頭をひねって考えなければならないのだが、 現状では2011年のデジタル化までにアイデアは出てこないだろう。ということで、 とりあえずコピーを制限するしかない。これが実態だろうか。
そこで、ネットで道がをバラまきまくっているニコニコ動画の思想がよくわかる記事が 次です。
ニコニコ道
- 404 Blog Not Found:ニコニ考 - ニコニコ道が見えてきた
この記事を読んでもらえれば、その解決の糸口が見えるような気がしませんか? 見えないとしたら、たぶんあなたはまだこの分野に対する思索の時間が 短いのではないでしょうか。それくらいに、僕には結構ビビットな意見でした。
「線がはっきりわかって誰もニコニコしていないのと、線はおぼろげで見えないけど みんながニコニコしているのとどちらがよいか」
この辺ですね。ラインをきっちり引くのは簡単だ。誰でも客観的に判断できる。 でも、それではみんながメソメソしてしまう。あ、なんかであったな。個人個人は 全体のためにと思って最善の行動をとればとるほど全体として悪い方向に 進んでしまうみたいな例が。まぁそんな感じです。
現状はさらに悪くて、それぞれが自分の都合だけを考えて行動をしている から、いい方向には向かわない。誰も得をしない仕組みにひっしこいて 命をかけている。
コンテンツというものは、人に知られてなんぼ。そうではあるものの、そこから お金を回収しないと、文化としては続かない。歌舞伎やオペラなんて古典なのに 生き残ってるのはべらぼうに高い入場料と、ハイソなんだとアピールすることで 金持ちを呼び寄せているからであって、決して内容がすぐれているからという 説明だけでは不十分でしょう。
要は、やっぱり金を集められる仕組みがないといけないということ。 今のニコニコに期待するのはそこです。まぁ自分でやりたいという思いも ありますが、現状ではニコニコが一番近い位置にいる。コンテンツを ひろめる役割としてはニコニコは今の時代にもっともマッチした これ以上無いすばらしいデザインだ。あとは、そこからどうにかして クリエイタまでお金を届ける仕組みを作り上げれば、既存のメディアを ぶっ潰すことも十分に可能だ。
僕は映像やメディア、著作権に関する書籍は結構探すけど、 ニコニコやようつべが出現する前の本は買いません。まったく参考に ならない。それくらいに、これらのサービスの登場はブレイクスルーなのです。 そこを分かっているのかいないのか。もしテレビ局が理解していないので あれば、僕はその助けをしたい。あくまで僕はテレビが好きだ。 なぜなら、テレビに育ててもらったからだ。その恩を忘れはしない。 新しいメディアができるにしても、テレビ局がしっかりとその資金や 権力を使って、正しい方向へ導くことを期待している。ネット業界と ケンカして、独自にどうにかしようとするのは間違っている気がしますね。
まとめ
はぁ、疲れた。いまいち考えがまとまらないまま書き綴ること1時間程度。 ここまで読んで頂けたあなたは、相当に暇ですねw
それはともかく、何か思うところがありましたら是非コメントを 下さい。お疲れさまでした、ありがとうございました。
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