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活版印刷を体験して,デジタルアーカイブについて聞いてきました

今日は他研究科の授業ですが潜り込んで,凸版印刷の印刷博物館で活版印刷を体験してきました. その後,凸版印刷の方からデジタルアーカイブについて講義を受けてきました.

活版印刷体験

活版印刷はご存知の通り,グーテンベルグ発明の凸版印刷の一つです.印刷したい文字を探してきて1文字ずつ 組み合わせていき,最後にインクを付けて紙を押し付ければ印刷できるというものです.今ではほとんど使われない 活版印刷ですが,印刷博物館の工房ではこれを実際に体験させてもらえます.

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これが,私が組んだ組版です.見難いですが文字が並んでるのが見えると思います. 実際には,スティッキ(?)とかいう手持ちの器具の中で文字を組み上げてから,版に移しています.

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作業台全風景です.

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これが台に据え付けられている棚で,ここにはひらがな,カタカナ,数字の全角のものが入っています.

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これが,卓上活版印刷機で刷っているところです.この印刷機がとても優秀な機械で感動しました. 動かす部分は右側にあるレバーしかなくて,これを下げたり上げたりすることしかできないのですが. これだけで,「インクをインク台に広げる」「インクをローラに付着させる」「インクを版に塗る」「紙に印刷する」という 4つの作業をこなせます.これはすばらしいインタフェースです.普通の人間が設計すれば,それぞれ 別の方法を要求してしまいがちですが,こいつは下げ方をほんの少し変えるだけでどの作業も こなせるという優れものです.

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そんでもって,印刷したものがこの紙.名前の部分と下側の4行詩を私が組み上げました.詩はその場で 考えたので適当なものです.一応書いておくと

すきなことを 続けていきたい

いやなことなら 逃げればいい

あなたのじかんは あなたのもの

死ぬまですきに 歩けばいい

というものです.

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実は最初,誤植をしてしまいました.そのミスプリント.右端の「い」が上下逆さになっています. 誤植なんてするわけないと思ってましたが,甘くなかったです><.集中力が要求されます.

ちなみに,漢字はどっさりと準備された棚から自分で探して持ってきます.これがきっと面倒だと思ったので, 詩は漢字を減らしました^^.

デジタルアーカイブについて

後半はデジタルアーカイブについて,凸版印刷の方から講義を受けました.

特に印象に残ったのは「カラーマネジメント」についてです.素朴な考えをすれば,展示してある絵などを 高精細なデジカメで撮影すればそれでデジタルで残すことになるんじゃないのという考えになりますが, ことはそう簡単ではありません.光の当たり方によって色は変わるし,デジタルの場合,それを視覚提示する デバイスによって色は異なってしまいます.その中で,どれが「残したい色」なのかをきちんと決める必要が あります.これをカラーマネジメントと呼ぶようです.

実際に凸版でやっていたのは,絵画の写真を撮るのに,その写真に当たっている光を計測しつつ, デジカメの映像をCRTで提示しながらこの色を残したいということを学芸員に判断してもらいつつ,さらに そのCRTがどのような色を発色しているかを記録することをしたらしいです.それくらい手間がかかるという ことですね.

アナログの写真ならば,フィルムというものが一つのリファレンスになって,それを基準に話ができるのですが, デジタルの場合何を基準にするかが難しい.視覚でわかるようにするとき,必ずデバイスによるバイアスが かかってしまうからですね.この辺,デジタルとアナログの特性からきちんと説明するとおもしろそうです.

他にも,解像度の話も重要だと思いました.どの程度の解像度で残せばよいのかは,まさに目的があって 初めて決まるのであって,なんとなくでは決まりません.対象のリアルなサイズによって解像度は当然変化するし, もし修復の時のリファレンスとして残すのであれば,傷がきちんと見える解像度が必要な上に,紫外線やX線の 映像も必要になってきます.それらは必ず「そのデジタルデータを何の目的で使用するのか」が決まらない限り 決定できない.現場が分かってない人はこういうことを何も考えずに物事進むと思っているので注意した方が いいですね.

デジタルな情報の提示の方法は印刷屋さんはやっぱり印刷屋さんだなと思いました.どうしても,その一瞬の 「止め絵」で情報を提示してしまおうとしていて,デジタルらしさを活かせていないなという感じでした. せいぜいハイパーリンクで次の止め絵に移動する程度.たとえば,マウスホバーであったり,jQueryの 様なアニメーション付の遷移とかをすればもっと感触のある情報提示ができるなぁと思いました.

という感じで,実際に活版を体験もできて,おもしろい話も聞けて楽しかったです.ただ,時間を延ばすのは いただけませんね.僕は時間を延長する人が嫌いです.時間は有限なのできちんと時間内に終わらせるように 設計すべきだと思います.誰だって長く話したいに決まってるんですから.

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