Gmailを使ったGTD的なメール処理で受信箱を空にしよう

メールが受信箱に溜まるというのは精神的にやはりよくありません. で,Gmail を使って GTD(Getting Things Done)の様にメールを処理する方法が あったので,実践してみました.これすごい.呼び方は「The Inbox Makeover(TIM)」 とかあるみたいですのでこれを使います.

Gmail の特徴

メールの利用は人によって様々だと思います. 伝統的なクライアント PC のメーラーに POP で落とす人や, 最近だと IMAP をメーラーで利用してる人もいるでしょう.また, 僕の様に,Gmail をブラウザ経由でしか使ってないという人もいると思います.

僕がブラウザ経由で Gmail を使う理由は様々にあります.確かに Google が信用できない 人に取ってはブラウザ経由はありえないでしょうけど,僕はそこまで Google を 信用してない人じゃないので,第 1 次リソースとして Gmail を利用しています. そう捉えてしまえば,ブラウザさえあればどんなところでもメールにアクセスでき, しかも未読既読も同期させる必要がありません.IMAP を使えば一応 多数のクライアントで未読既読を管理できますが,そのクライアントがなければ 意味がありません.ブラウザであれば(たとえ IE6 であっても)ブラウザさえ あれば OK なので,この違いは大きいです.

ですが,これだけなら昔から WEB メールをやっている Yahoo!でもよかったわけですが, まったく WEB 経由では使いませんでした.Gmail が優れていたのは以下の点です.

  • 全文検索
  • スレッド管理
  • ラベル

1 つに「全文検索」ができるということ.しかも Google の検索エンジンですから 高速であることは保証済みです.もう 1 つは「スレッド管理」です. WEB で見るとメールに対する返信や自分が送ったメールなどが掲示板の スレの様に表示されるため,返信が来た時にいちいち探す必要もありません. そして最後に「ラベル」が使えることです.この「ラベル」が 今回の GTD のポイントです.

「ラベル」と「フォルダ」は似ているようで違います.1 つのメールは 1 つのフォルダに しか入れませんが,1 つのメールにいくつでもラベルをつけることができます. これを利用してラベルをスイッチの様に利用して行くのが GTD 的な利用法です.

TIM で受信箱を空に

それではやり方.まずは TIM ラベルを作ります.

  • Respond

    • 返信が必要なもの
  • Action

    • 何かアクションをして返信する必要のあるもの
  • Hold

    • 近日中に参照する可能性のあるもの
  • Waiting

    • 返事を出して返信をまっているもの

この 4 つを作ったら,それ以外に自分が必要なラベルを作ります. 僕の場合,会社,スポーツチーム,部活,など自分の「立場別」のラベルは 作っています.それから,他のアカウントから転送させているメールには 一応ラベルをつけています.この辺はご自由に.

さて,TIM ラベルを作ったら,今受信箱にあるメールをざっとチェックします. 僕の場合未読を溜めてはいなかったので,ざっとみて,先ほどの 4 つに該当するものは そのラベルをつけました.それ以外に,各種サービスからの自動送信メールが たくさんあったので必要でないものは一つ一つ配信解除をしました.

思い切って「全部 Archive」

そうしたら,受信箱のメールをすべて「Archive」にしてしまいます.こうすれば 受信箱は空になります.といっても,Gmail 上には残っていますし, ラベルで参照すればいつでもすぐ表示できるし,検索もできます.目に見える 範囲から消えることがどれだけ快適なことかは,やってみないとわからないと 思います.

新しいメールがくれば 4 つの TIM ラベルに該当するかを必ずチェック(=既読になる)して 該当するならラベルをつけ,そうでないなら GTD ラベルはつけずに(他のラベルは 必要に応じて OR フィルタで自動でつけて),必ず「Archive」にして受信箱には 残さない様にします.

こうしておけば,TIM ラベルを見ることで「何をすべきか」が自然にわかります. 例えばちょっとした時間があるときに「Respond」ラベルを見ることで, 返信を書かないといけないメールが一覧になるので,書けそうなやつをさっと 書けます.「Waiting」を定期的に見て,返信がない場合催促できます.

Respond や Action のメールは返信やアクションをしたらラベルを外してしまうことで タスク終了となります.非常にシンプルでわかりやすいですね.

また,TIM ラベルを付けたメールもスレッド単位で新しいメールがくれば (例えば Waiting にしていたメールに返信がくれば)スレッドごと受信箱に 表示されるので明確ですばらしいです.

サービスからの自動送信メールなども,一瞬見ただけで Archive にしてしまえば もう目に入ることもありません(まぁあまりにもうざいものはきちんと配信解除 してあげるべきでしょう w).しかも,Archive なら見えないだけで検索には ひっかかるのであとで必要になれば検索すればいいだけのことです. 自動送信にラベルを自動でつけるのは多分ナンセンスです.

とりあえず完成形だな

おそらくこれが,Gmail の機能を十分に活かしたやり方じゃないかと思います. たぶん使ってないのはスターぐらい.スターは TIM ラベルの「Respond」とか 「Action」のうちで,今日やることにつけるとかにすればいいかもしれません.

というわけで,(まぁもともと大してメールが来ないですが)今も受信箱を 空にして運用しています.社会人になったらどうなるかわかりませんが, すくなくとも Gmail はこうやって運用していきたいですね.会社のメールを Gmail に転送するのってどうなんだろう?所詮平文で流れている以上,どっちに あってもあんまり関係ない気もするのだが…

  • nanoha3 09-02-27 (金) 16:32

    会社のメールを Gmail に転送するのってどうなんだろう?

    基本的に、多くの会社(特に外資系)は情報漏洩を防ぐためにメールの転送を認めていません(正確には、メール転送以外にセキュリティ上の問題が沢山あっても、認めていません)。
    それなりに先進的な会社であれば web メール(Outlook か Lotus)が使えますし、そうでなければ最大容量が 50M 程度に設定されたローカルメールで仕事することになります。
    もちろん、自前メールサーバーたてて携帯にも転送するとか、好き勝手やっている人はいます(笑)