「ソフトウェア開発者採用ガイド」は採用される側も読んだ方がいい

会社でふと教えてもらった本だったのですが、読み始めたらすごいおもしろかったのですぐ読みきってしまった。2008 年なので僕はまだこういうことに興味なかったから全然網にかかってなかったけど、ググったりすると結構書評でてきますが、総じておもしろいって感じです。今更感ただよう書評ですいません。。。

高音域

社内外のスーパーエンジニアを見るに、本当に「できる人」と「できない人」には絶対に超えられない壁があると僕も感じる。

凡庸な歌唱は最高の歌手がいつでも出している高音域を決して出すことができない。

p. 011

会社が高音域を求めるなら、優秀なエンジニアを獲得するしかないわけですし、優秀なエンジニアとはそういうものですね、実際。高音域を求めないところなら、確かに人月の神話で凡庸なエンジニアを並べればできあがるのでしょう。

才能

とはいえ誰だって最初は「できない人」であって、それが「できる人」になるのは事実。そうなれる人となれない人の差について

私は C のポインタを理解できるというのはスキルではなくて、才能であるということに気づいていた。 (中略)何かの理由で、多くの人はポインタを理解するための脳のある部分を持たずに生まれてくるように見える。

pp.107-108

と書いている。ちょっと極端な言い方ではあるが、例えばこういう才能の差は確かにある。そりゃそうだ。誰だって教えた通りにできる様な仕事だったら、誰でもスーパーエンジニアになってるに決まってる。僕は学生時代運動部やってたんだけど、僕みたいに運動センスのない人はどれだけ教え方の上手な人に丁寧に長く教えてもらったところで、なかなかできるようにならない。そんな時に先生が言ってたのが「教えた通りにやるのが簡単だったら、誰だってオリンピック選手になってるよ」ってことだった。

体を動かすスポーツと、頭を動かすエンジニアリング。同じ構造を持っていても不思議じゃない。誰でもプロ野球選手になれるわけではないのと同様に、優れたエンジニアにも誰だってなれるわけではない。

面接で何を見る?

1.頭が良く

2.物事を成し遂げる

p. 95

単純ですね。

本の中でも書いてますが、これ両方のバランスが取れてないとダメなんですよね。

で、誰が読むべき?

才能ある優秀なエンジニアだと思う人、もしくはそうなりたい人はぜひ読んだ方がいい。どういう人になれば「優秀な」エンジニアなのかの一例が書いてあるので、今後の就職活動や自己研鑽に役立つはず。

優秀なエンジニアを採用したい人ももちろん読むべきというか、本来はそちら向けの本。色々と細かいアドバイスも書いてあって、優秀なエンジニアのための仕事場の環境は何が必要かとか、履歴書をどう使うかとか、電話面接とか個別面接で気をつけることとか、結構参考になるとおもう。

残念ながら優秀なエンジニアではない人やそもそもエンジニアでない人も、組織として大きな成功を納めるにはこういった優秀なエンジニアとうまく仕事をする必要があるはず。優秀なエンジニアの素行を理解するためにもこの本は良いと思う。

おわり

150 ページくらいしかないのですぐ読めちゃいますから、ぜひ買って読んでみるといいと思います。

ちなみに僕は優秀なエンジニアになりたい人なので読んですごい参考になりました。とりあえず英語やろうと思いました。